ジェイン・オースティン 秘められた恋ーBECOMING JANEー
久しぶりの投稿になりました...(^-^;
次に紹介するのは、この映画です。
実はこの映画、私にとっては少し思い入れのある映画なんです。
受験生の頃に、鬱憤とした気持ちをずっと抱えていた私は、ある友達と現実逃避をしようと、映画祭をしました。笑
その時観た映画の1つで、一番余韻を残し、泣いた映画でした。
ちなみに前投稿した、「君に読む物語」もこの時観た映画です笑(下にリンクを貼っておきました)
あの時は、ジェインの選択が理解はできても納得がいかず、友達とずっとそれを置いて話し込んだ記憶があります。
トラウマのような余韻を残したこの映画を、もう一度観る決心がずっとつきませんでした。
今日、やっとこの映画を手に取ろうと思い立って、また観てみたのですが…
すごくショックを受けました。笑
歳を重ねるにつれて、感じ方がこうも変わるのか…という感じでした。
映画が変わるはずはないから、私が変わったに違いないのですが、過去の自分がいかに現実を知らない夢見心地な甘い少女だったのかということを実感したというか…
一番ショックだったのは、今回は結末に納得してしまったことでした。
現実を知ったと言えば聞こえはいいけれど、もう自分は好きなことを好きと言う理由で選択することはできなくなってしまったんだなと思いました。
とりあえず、結末にというよりは、自身の変わりように哀しさを感じていました。
成長はいいことだけど、それとともに何かも失っていくんだろうなあという哀しみを胸に抱えつつ、記事を書いていますε-(´∀`; )
まあそれはさておき、映画の説明に移ります。
まず、キャストの紹介です。
男優さんは、ジェイムズ・マカヴォイさん。
私の記憶にある映画で言うと、ナルニア国物語(ディズニーバージョン)、ライオンと魔女に出てくるタムナスさん役をしています。
また、ジェイン・オースティンの小説を映画化した「プライドと偏見」の監督の作品、「つぐない」にも出演していました。
女優さんは、とても有名な方ですね。アン・ハサウェイさんです。
他にも、ハリーポッターシリーズで先生役を務め続けたマギー・スミスさんなども出演しています。
ジェイン・オースティンは、プライドと偏見などの小説を、女流作家という職業が貶されて馬鹿にされた時代に匿名で書き続け、その小説の素晴らしさで有名になった方です。
今でもこの小説たちは語り継がれ、多くの人に愛されています。
もちろん私も、中学生の時に初めてプライドと偏見を読み、猛烈なファンになってしまった1人なのですが…笑
ちなみに今でも、この小説は私の一番の愛読書です。
ジェインは、牧師の家庭に生まれ、貧乏の中で育った娘でした。
上に姉と兄が1人ずつ。当時結婚は、恋愛結婚などほとんどなく、お金狙いの政略結婚が主流だったようです。
その中で、ジェインは一生独身で過ごしたそうです。
しかし、どうやってこんな恋愛モノがかけたのでしょう?
もちろん想像力で補うことはできますが、恋心は想像力だけでわかるものではありません。
ジェインにもそういう恋があったのではないか?という仮定のもと調べたところ、姉のカサンドラへの手紙に、トム・ルフロイという男性が何度か登場する上、その人と3度もダンスを踊った(普通多くて2度くらいしか同じ人とは踊らない上に、2回踊るのは特別な人だけだった)という事実が判明しました。
それに基づき、仮定上の話として、今回の映画はできたようです。
では映画のあらすじです。
姉のカサンドラは、親の勧めのまま婚約しますが、ジェインは勧められたウィスリーさん(超大金持ち)と結婚することに反感を持ちます。
その時都会から短期滞在に来た、兄のヘンリーの友達であるトムと出会ったジェインは、彼と口論したりと関わっていくうちに、やがて彼と恋をします。
しかし、お互い貧しさに窮していた状況で、お互いの気持ちだけで結婚を選ぶには、あまりにもお金がなかった彼ら...
結局結婚はせず、ジェインは一生独身で、自身の宣言通り、ペンで家族を養ったといいます。
ジェインは、一生に唯一度の恋をしたのです。
姉のカサンドラも、婚約した彼が運悪く黄熱病にかかって亡くなってしまい、同じく一生独身だったそうです。
(ここからは事実なようですが、)
映画では、ジェインとトムが再開する場面がありますが、実際はジェインとトムは別れた後、一生会うことがなかったそうです。
トムは、後に法律家として大成し、金持ちの娘と結婚し、長女をジェインと命名したといいます。
ジェインは6作品を書き上げ、短い一生を終えます。
この人の、一生に一度の恋と思しき人との出会いを想像して描いたのが、実にこの映画なのです。
では、ネタバレありあらすじと感想に入ります。
ネタバレあらすじと感想
ではあらすじです。
最初は、ジェイン・オースティンが何か紙に書きつけ書きつけ考え込んでいるシーンで始まります。実に小説家を名乗る女性の映画として相応しい素敵な始まりです。
ジェインとトムの接点はなさそうに見えますが、ここではジェインの兄、ヘンリーとトムが都会で共に仲の良い友達関係であることが示されます。ヘンリーの帰省の時、トムも偶然共にジェインの住む町に長期間滞在することになります。
ジェインは文を書くことが大好きですが、経験があまりにもないためにあまり濃密な文章が書けず、それをトムは指摘してきます。ジェインは最初反発心を覚えますが、すぐに互いに必要な部分を補いつつ、多くの会話を交わせながら、徐々に仲良くなっていきます。
ジェインの姉の結婚が決まっていたこともあり、母はジェインも結婚相手が早く決まってほしいと思い、その辺で一番の金持ちの息子と会う機会を設けますが、ジェインはその息子が気に入りません。
そんな時仲良くなってきていたトムとジェインは少しずつ恋愛感情ができ始めます。
トムとジェインはパーティで互いの想いを確信し、甘い雰囲気が漂います。
このシーンの、というかこの映画の、一番の名ゼリフは?と言われたらこう答えるでしょう。
’’I'm yours...!"(私のすべて君のものだ...!)
トムのこの切なる口調と表情、すべてが、やばい!やばいです!本気で。
いやこれは興奮しかしない。本気でやばすぎて興奮しすぎて泣きました。まじここだけは観て。youtubeにあります。観なきゃ損。
ああ、あともう一つ。やばいところあります。
ダンスシーン!!
ジェインはパーティでトムを探しますが、トムは見当たらず、例の息子と踊りを踊ります。しかし彼女はとてもつまらなそう+残念そう...とおもいきや!!急ににょきっと出てくるトム!
この踊りも不思議なのですが、周りのパートナーともくるくる回り踊る感じの、全員で楽しもうみたいな感じの踊りで、その変わったパートナーがトムだった!というわけです。
もうその瞬間のどきっとすることと言ったら...
しかもトムもほんとにあの瞬間イケメン過ぎて、ジェインも顔がぱっと華やぐんです。あれがまたいいです。はい。恋する乙女まっさかりって感じ。めっちゃ共感。
本気で今挙げた二つ、名シーンなので、全部は観れなくてもって人はここだけでも見るべきです。まじでやばいから。
まあとりあえず、二人は最終的に互いの想いを偽れず、トムの叔父に結婚の承諾をもらうため、貧乏人でないと偽ってあいさつに行きますが、金持ちの息子を選ばなかったということが許せなかったその母親によってばらされて、承諾を得ることに失敗します。
そんなことは知らない息子はジェインにプロポーズしますが、ジェインは息子の仕業と思っていたのでそれを話し、激怒します。しかし互いに会話をし、わだかまりも溶けた二人は友達となります。
一方トムは激怒した叔父によって多くのことを制限され、許嫁を決めてしまいます。その噂はジェインの元まで届き、ジェインは嘆きますが立ち直ります。
しかしトムはジェインを諦めきれず、ついに彼女に会いにまたハンプシャーに向かいます。
ジェインと再会したトムは、ジェインに変わらぬ愛を約束し、駆け落ちを提案、二人は駆け落ちをするにいたりますが、偶然ジェインはトムのポケットの中の母親からの手紙を見てしまいます。
そこで彼女は、トムがいつも下の多くの兄弟たちを含めた家族を養うために、叔父のお金を放蕩で使っていると偽って送っていたという事実を知ることになります。
ジェインは、前、母親に言われた言葉を思い出します。貧乏は、愛をも蝕むというものでした。
結局、駅に到着し、ジェインは駆け落ちはやっぱりやめると言ってそこを去ります。
自身といるとトムだけでなく、その家族も叔父から見放されることで養えなくなることを知ったからでした。
...彼女は、彼のために自分の幸せを手放します。
幾年月もの歳月が過ぎ、ジェインは著名な小説家になることに成功します。ジェインの読書会が開かれたとき、ジェインはトムと再会します。ジェインの大ファンだと言った少女はトムの娘でした。
偶然トムが娘を呼ぶのですが、それが「ジェイン!」だったのが、どんな気持ちをジェインに抱かせたかは、鑑賞した人の想像にまかせるというところでしょう。
最後にジェインとトムが再開するシーンは実話では決してなく、彼らは二度と会うことがなかったのだという事実が文章によって強調されました。
感想です。もう結構前の部分で書いちゃってるのですが...
まあ、すごく感傷的になりますね。すごい影響力でした。
ジェインのすべての小説の結末が幸せな結婚だということすらも胸を痛くさせる話です。この映画が事実ならば、ですが...
どのような心情でこのようなハッピーエンドの小説を書いていたかと想像するだけで泣ける。しかもこれがハッピーエンドと信じてる感じ、結婚してないからだと思いました。
正直この時代、離婚って普通だし、結婚してからのほうが大変だというのはみんなの知っているところです。
だから、結婚で終わってる、しかも結婚で終わるのがハッピーエンドだと信じて疑わないような終わり方のこの小説たちを見ると思うのは、映画中にもちろっと出てたけど、経験してないとわからないことってあるんだなーってことですね。
また、受験生の時見たのと思いが違ったというのは、駆け落ちを選択するか否かという話でした。
友達と私どっちも、4年前は駆け落ちを選択できなかったジェインを理解することができませんでした。
しかし、今観てみると、駆け落ちをしなかったのではなく、できなかったということが分かりました。さらに、それは本当の愛情だったのだと少し思っています。自分のためではなく、相手を思えるのが本当の愛だと、教わったことがあります。
ジェインの想いが痛いほどわかったし、伝わってきました。前もそうだったけど、それはジェインが駆け落ちしなくて二人はどれだけ辛かっただろうということで泣いたのであって、駆け落ちに納得はしてなかった。だから、今回の感想は、すべてなるべくしてなった、これが現実だ...という思いでした。同じく悲しかったし泣いたけれど、それは現実が見えたからかもしれません。
今回も楽しんでみてもらえたでしょうか?この映画、おすすめですのでぜひ観てみてね!(^^)/
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みなさんはどのような感想を持つのか気になるところです。もし良ければ感想を教えてほしいと思います。
ということで、今回はこの辺で終わりますね~